カテゴリー別アーカイブ: 名所旧跡

天空の城・武田城跡

日本100名城になった全国屈指の山城「竹田城跡」を訪ねます。
天空の城から見下ろす風景はあの「マチュピチュ」をも思わせる景色といいます。

ちなみに,マチュピチュとは,アンデス山麓のペルーのウルバンバ谷に沿った山の尾根にある15世紀のインカ帝国の遺跡です。

このツアーは,阪急交通社トラピックス25周年大感謝祭と銘打った企画です。
宣伝惹句は,
フルーツ食べ放題や10のお持ち帰りもついて,さらに日帰り2食付」,25周年にちなんで25のポイント付!
となっています。

その25の内容とは,
フルーツ5種類食べ放題(1~5),昼食は黒豆ごはん食べ放題(6),丹波牛陶板焼き(7),ちょっぴり夕食弁当(8),竹田城跡へのご案内(9),うれしい10のお持ち帰り付(10~19),出石の散策(20),出石そばの試食(21),篠山の散策(22),焼き栗食べ歩き(23),地酒の試飲(24),そしてお買い物もお楽しみ(25,えっ!)。
明らかに最後は数合せで,特典ではありません!

<行先>  竹田城跡(但馬)
<体験日> 8月12日
<集合>  梅田・芸術劇場前 8:10
・     (難波 7:30)
<解散>  19:30~21:00頃 大阪駅西口・着予定
<主催>  阪急交通社トラピックス
・     Tel:06-6366-8525
<開催日> 不定期,発着地によって7つのルートから選択
<費用>  6,990円(土,日  7,990円)

<同行>  運転手:阪急バス前田さん 添乗員:湯浅弘子さん

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梅田から3台のバスに分乗しました。
1号車(難波発),2号車(梅田発),3号車(難波・梅田混合)
3号車(定員45名)難波から16名,梅田から23名,計39名乗車
集合の芸術劇場前から,徒歩で移動し,ホテル阪急インターナショナル前からバスは  8:17出発(7分遅れ)

9:27-42 赤松パーキングエリアでトイレ休憩

10:10-11:00 丹波篠山散策
森本屋で焼き栗2個試食(大ぶりで食べ応え有り
ほろ酔い城下蔵で地酒の試飲(試飲せず)

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デカンショ節の新詞を屏風状に町並みに展示。

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小学生が創った灯籠が軒先に吊られています。

11:10-12:10 篠山玉水で昼食(黒豆そば,丹波牛陶板焼き,天ぷら,突き出し3種,黒豆ご飯,みそ汁)

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果物類は,マンゴー(半冷凍),パイナップル,オレンジ,桃,ハネジュー(メロンの一種)の5種を食べ放題

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感 想
黒豆ごはんはいけます。
1度おかわり。
陶板焼きは味・量とも不満足,とくに肉が高ければ,野菜を多くするとかの工夫が必要。
果物の食べ放題はほぼ満足。小皿4回おかわり。

13:00-15 道の駅「まほろば」でトイレ休憩

13:50-15:00 竹田城跡散策
大型バスマイクロバスに乗り換えて10分,あとは徒歩で。
700mの距離ですが,高低差は100mあるので,かなりの勾配,そして最後に57段の階段があります。徒歩20分程度。
登るには少し体力が必要です。
水の用意も必要,かなり汗をかきます。

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1431 標高353.7mの山頂山名宋全(持豊,応仁の乱で西軍の総大将)が築城
1600 赤松広秀(竹田城主)は関ヶ原の役で西軍に属し,自刃。
廃城となる。

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城跡にあがると,よくこんな所に築城したもの,と思います。
築城も大変だったろうし,攻めるのも大変です。
周りに遮るものが一切ないので,天気がよければ(この日は曇り空)360度の大眺望が開けます。

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16:10-17:10 出石城下散策
そば藤出石そば試食,といえども,少な過ぎ!
これなら無い方がまし!

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大手通りに辰鼓楼(しんころう)という日本最古の時計台があります。

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櫓(やぐら)本体の完成は1871ですから,明治になってからですが,辰の刻(7時から9時)に城主登城を知らせる太鼓を叩く櫓でした。
1881にオランダ製の大時計を設置し,現在の形の時計台となりました。

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古い町並みには,水原弘のアースの広告やポストが似合います。

18:35-50 西紀サービスエリアで最後のトイレ休憩

19:35 西宮名塩サービスエリアで弁当積み込み

小ぶりの弁当でしたが,時刻的に量的にグッドタイミングでした。

最後に,車内込ゴミを分別収集したのは適切でした。

20:10 大阪駅西口に到着,解散。

総 括
朝の8時から夜8時まで,12時間の強行軍のツアーでした。
訪れたのは丹波篠山・竹田城跡・但馬出石の3か所でした。
メインの竹田城跡は歩くことを覚悟していたので,いい運動になりましたし,見晴しは絶好なので,予想通り,気分が爽快になりました。
付け足しの,篠山・出石散策は,それこそなくても構わないような,それほど興味もわかないところでした。
最も大きな問題は食事です。
主食の昼食は,正直,がっかりしました。陶板焼きは質・量とも不足でしたし,天ぷらも硬くておいしくなかったです。
黒豆ご飯はいけました。
果物の食べ放題は良かったです,おいしかったです。
最大の欠点は,出石でのそばの試食は,試食と言うにもはばかられるような代物でした。
ポイントに数えている9種のお菓子など,全く無くても良いので,まともな出石そばを食せたら,控えめの夕食弁当との時間的兼ね合いで,絶好のサービスとなったことでしょう。
添乗員さんの予定の告知とか,最終のゴミの収集とか,さすがに手慣れた段取りの良さ,と高評価だっただけに,大阪の参加者は食事の良し悪しで,結論が変わります。

総合評価】 ★★(星2つのブロンズ)
行ってみる価値はあります。しっかりと歩く覚悟が必要です。

神戸北野異人館めぐり

幕末の1858年,日米修好通商条約(いわゆる不平等条約)を締結し,横浜・神戸・函館・長崎・新潟の5港が開港することになりました。

神戸港が実際に開港したのは1868年のことです。
神戸は最も帝(天皇)の居住地・御所に近いため,外国人を嫌う帝の影響もあって,開港が遅れました。
当初は外国人の住居は居留地に限られていましたが,1899年の条約改正で内地雑居が認められ,多くの異人館が建設されました。

異人館とは,明治時代以降,欧米人(異邦人,異人)が居住するための住宅として建設された西洋館のことです。

童謡『赤い靴』(野口雨情・作詞 本居長世・作曲)でも
「赤い靴 はいてた 女の子 異人さんに つれられて 行っちゃった」と歌われていますね。

じつは筆者,学位を取るため,約10年間,神戸に通いましたが,それは阪急六甲までで,三ノ宮までは足が伸びませんでした。

今回はボランティアの方のガイドで北野異人館をめぐりました。あいにくの雨でしたが,そのおかげで参加者は筆者一人,プライベート・ガイドのように,普段は行かないようなところまで案内を頂きました。

<行先>  北野異人館
<体験日> 6月22日
<集合>  JR三ノ宮駅・中央改札口 北側 10:00
<時間>  1時間30分(予定)
<主催>  NPO法人KOBE観光ガイドボランティア
TEL:  078-251-8530
<開催日> 毎月第2,第3日曜日
<費用>  無料

<ガイド> 村上さん

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生田神社

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ご祭神は稚日女尊(わかひるめのみこと)で,日本書紀によると201年の創建となっています。
また延喜式に,各地より集まった稲を使い,生田神社の境内で神職が酒造りをして,国賓として朝鮮半島からの要人を迎えた際に振舞ったとあり,灘の酒造りの起源とも伝えられています。

また,神社に向かって左手に「生田の森」があり,小規模ながら鬱蒼とした森であり,心霊スポットのような,霊験あらたかな感じのする場所でした。

神戸ムスリムモスク

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1935年に建立。
日本に現存する最古のイスラム教寺院。

カトリック神戸中央教会

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1870年に旧居留地に設立された神戸最初のキリスト教会を,1923年にこの地に新築移転,阪神淡路大震災の後,2004年「カトリック神戸中央教会」を建設。
写真は内部のステンドグラス。

一ノ宮神社

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生田神社を囲むように点在する神戸八社の一つ。
現在の社殿は1945年に戦災で消滅したものを再建。
ちなみに三ノ宮というのも八社の一つ。

神戸ハリストス教会

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ギリシャ・ロシア正教の流れをくむ日本ハリストス正教会の教会。
神戸在住の白系ロシア人を中心に日露両国信徒が統一されて1952年に現在の地に「聖母就寝聖堂」を建立。

小磯良平アトリエ跡

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小磯良平(1903-1988)は神戸出身の洋画家。
肖像画,とくに群像を多く手がけたことで知られる。
東京芸術大学名誉教授。

神戸バプテスト教会

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1952年に建設。
その前は画家・小磯良平の屋敷とアトリエがあったが,戦災で焼失。

<コンビニエンス・ストア>

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ローソンもセブンイレブンも北野界隈では一味ちがっておしゃれです。

仏蘭西館(西洋長屋)

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木造の二階建で,正面の玄関から左右対象に軒を連ねる珍しい異人館で「洋館長屋」の別名をもっています。
現在の邸内はフランス美術品,豪華な調度品を中心に,アール・ヌーボーのガラス工芸家エミール・ガレらの作品やシャガール,パリ期の藤田嗣治氏らの絵画等も展示しています。

史跡三本松

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ここは峠で昔から西国街道北回りの目印地点で,三本の松が象徴でしたが,現在は三本松大明神として松は切株のみが残っています。

プラトン装飾美術館(イタリア館)

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大正の初期に建てられた歴史的伝統建造物です。
装飾性の高い18世紀から19世紀のヨーロピアンアンティーク・家具・調度品・絵画・彫刻の数々がぎっしり詰まった美邸は必見です。
また,館の南側にある洋式庭園には,プールがあり,プールサイドでは カフェやランチも楽しめます。

ラインの館

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大正初期の建築で,木造2階建下見板張りオイルペンキ塗りで,開放されたベランダ,ベイ・ウィンドー,軒蛇腹,よろい戸など,明治時代のいわゆる異人館の様式をそのまま受け継いでいる建物です。
庭には蘇鉄や楠の大樹があり,心地よい緑陰をつくっています。
ここは入館が無料です。

風見鶏の館

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1910年,ドイツ人貿易商ゴッドフリート・トーマス氏が自邸として建てた建物です。
北野・山本地区に現存する異人館の中で,レンガの外壁の建物としては唯一のもので,その色鮮やかなレンガの外壁と尖塔の風見鶏は北野異人館のシンボルとして欠かせない存在になっています。

萌黄の館

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1903年,アメリカ総領事ハンターシャープ氏の邸宅として建築された洋館です。
その名のとおり,萌黄(もえぎ)色の外壁に包まれています。
2階のサンルームからは,神戸の美しい街並みが楽しめます。

北野天満神社

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平清盛が1180年,福原遷都に際し,京都の北野天満宮を勧請しました。
60段の階段を上ると拝殿が,その奥に本殿があります。
拝殿の前からは神戸の市街が眺望できます。

<北野観光案内所>

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風見鶏の館の前には北野町広場があり,その横に観光案内所があります。
ここで冷たいお茶をいただき,ガイドの村上さんとはここで別れました。

総 括
予定時間1時間30分を超えて,2時間余り,盛りだくさんに案内していただきました。
注意すべきは,ほとんどの異人館が500~1,000円の入館料をとります。
維持管理のために費用が必要とのことですが,かなりの出費となりますので,財布の準備が必要です。
複数館割引券がありますので,行きたいところを確認して購入するのがよいでしょう。
NHK朝の連続テレビ小説「風見鶏」(1977.10-78.4)の放映から異人館ブームに火がついた,といわれていますが,TVの話は実際との事実関係はありません。
ほとんどの異人館が阪神淡路大震災(1995.1.17)で壊滅的な被害を受けましたが,見事に復旧されました。
北に向かって,ハンター坂,北野坂,トーマス坂,天神坂,不動坂など,かなり急峻な登り坂がありますので,たくさん歩くことを覚悟して参加してください。
明治時代のいろんな国の住宅と種々の宗教の教会が見られるので興味のある方には絶好のツアーです。

総合評価】  (星一つのシルバー)
行ってみる価値はあります。
団体で行けば有料(格安)でガイドして頂けます。(予約要)