いろんな旅がありますが,もっとも手近なのは旅行社の主催するツアーに参加することです。
しかし
玉石混淆,美しい良いところばかりを並びたてたパンフレットや業者さんの説明だけでは,本当の姿が見えてきません。
そこで
実際にそのツアーに参加して,その体験結果を余す残さずご披露しますので,つぎの機会の参考にしてください。
まず最初は,日本一の観光地・京都です。
しかも,春の一日,手軽な半日ツアーに出かけました。
じつは京都は,筆者にとって,大学・大学院・研究生時代に10年以上通った(居住もした)青春の町なのです。
さて
<行先> 南禅寺・平安神宮(神苑)・大徳寺瑞峯院
<体験日> 5月18日(日)
<利用交通> バス(48人定員)
<出発地> JR京都駅 烏丸口
<発車時刻> 12:30
<所要時間> 約4時間(午後半日)
<運行日> 金・土・日・月(5/9~9/29)
<料金> 大人 3,980 小児 2,120(G割 3,710 1,980)
別に午前中に高台寺に行く1日コースがあり,昼食込で8,630
<主催> 京阪バス 075-672-2100(7:40~20:00)
京都定期観光バス
<予約> 電話かネットで空席を確認して簡単に予約ができます。前日までOK。予約番号の獲得。
<支払> 当日の出発10分前までに,京阪バスの「定期観光バス」という表示のある建物(JR京都駅を北側に出て,一番左側)で,支払(カード決済OK)を済ませます。
つまり,出発の直前に支払いを行うので,キャンセル料が派生したりしないので,利用者にとって好都合です。
<今回参加者>19名,午前から継続11名,計30名
<スタッフ> 運転手・奥村さん ガイド・今江さん(女性)
<行程> まず京都駅を出て,東急ホテルに向かい,午前からの参加者を迎えに行きます。
彼らは,ホテルにて「懐石ランチ」なるものを食しています。
筆者は食していないので,差額4,650円(午前中は高台寺に2時間ですが,大半は食事代と推測)にふさわしい内容か否かの判断はつきかねます。
<南禅寺>
禅宗の臨済宗南禅寺派の総本山
正応4年(1291)亀山法皇が創立(開基)
初代住職(開山)は大明国師(無関普門)
寺格は京都五山,鎌倉五山の別格上位
バスを降りてからガイドさんは「方丈」の入口まで案内し,50分後にバスに集合,遅刻厳禁をくどいほど念を押されました。
短時間で要領よく周るには,仕方のないことでしょう。
[方丈] 枯山水の庭園は慶長年間に小堀遠州の作庭といわれているもの。
それ以外にも,たくさん石庭はあります。
【得な情報】 方丈の出口付近に,表が写真,裏にありがたい名言が書かれたシオリがたくさん置かれています。無料です!
[三門] 藤堂高虎が大坂夏の陣の戦没者慰霊のために寄進建立
石川五右衛門がその上で「絶景かな」と言ったという伝説で有名
[水路閣] 明治期に琵琶湖から疎水を引くために作られた建造物
《感 想》 青紅葉(まだ紅葉しない楓)が美しかったです。
【土産情報】 このあたりは湯豆腐が名物。
しかし店を吟味しないと,量が少ないのに高額をとられます。
【定番情報】 じつは銀閣寺から南禅寺,そして南禅寺から蹴上にいたるコースは絶好の散歩道です。
とくに前者は疎水べりを歩く「哲学の道」として名高いです。
【蛇足情報】 じつは南禅寺周辺はラブホ(現・ラブホテル,旧・連込み宿)街としても有名でした。
南禅寺から平安神宮まではすぐです。
<平安神宮>
平安遷都1,100年を記念して1895年,内国勧業博覧会の目玉として,平安京当時の大内裏を5/8に縮小して復元
第50代桓武天皇,第121代孝明天皇が祭神
10月22日の時代祭は平安遷都の日
大極殿に向かって左側から「神苑」に入り,右側から出ます。
持ち時間は60分。
[神苑] 敷地1万坪の日本庭園,7代目・小川治兵衛が20年かけて作りました。
【文学情報】 いろんな草花の根元に,関係する和歌や古典の名文が書かれた札がたくさん設置してあります。
じつは平安神宮は結婚式にも力を入れているようで,当日も2組に出会いました。
庭には鳥も来ます。
南禅寺・平安神宮は東山にありますが,大徳寺は北西(北大路通千本東)にありますから,少し時間がかかります。
<大徳寺瑞峯院>
九州豊前豊後の領主・大友宗麟が天文4年(1535)に創建
大満国師(徹岫宗九)が開祖
[独坐庭] 蓬莱山式庭園といい,枯山水は,峨々たる蓬莱山の山岳から半島になり,大海にに絶え間なく荒波に打ちよせもまれながらも雄々と独坐している,という大自然を現しているとしています。
方丈前の独坐庭で住職のありがたい講話が聴けます。
《感 想》 以前から大徳寺では素人客相手に話上手な坊さんが楽しい話をすることで有名でしたが,今回は横柄さが気になって話が素直に入ってきませんでした。
福井の有名な禅寺でも似たような体験をしましたが,僧侶は修行をつんで達観すると謙虚になるはずと思っていましたが・・・。
【土産情報】 大徳寺納豆が有名だそうです。
バスは予定通り4時間で,16:30 にJR京都駅に戻りました。
【総 括】
限られた時間内に要領よく駆足で詰め込んだ,という感じです。
もう少しゆっくり時間をかけた方が味わい深いと思いました。
定番の観光なだけに,ガイドさんもさすがそつなく,バス移動中も絶え間なく,周辺の見どころを紹介しまくっていました。
持参した歩数計は 8,205 を示しまして,やはり結構歩きました。
この季節にしては少々暑く,給水の準備は必要です。
内容から見て,費用は手ごろ感があります。
大観光地なだけに便所もきれいに整備されており,大徳寺では大にシャワートイレもありました。
今回気の付いたことは,京都のエスカレータは,左に立ち右側を空ける,という東方の風習に従っているのですね。
大阪では,万博以後ながらく世界共通の慣例に従い,右に止まり左を空けるという常識できましたから,「キョートよ,おまえもか!」という心境でした。
【総合評価】 ★ (星1つのゴールド)
行ってみる価値はあり,お勧めします。