永井一郎さんの思い出

声優・俳優・ナレータの永井一郎さん(1931.5.10-2014.1.27)が亡くなりました。
享年82歳の突然死でした。
各メディアはアニメ「サザエさん」の磯野波平の声を40年以上と 伝えましたが,私には別の感慨があります。

最近では
NHK広島局統括の「百歳バンザイ」(2002-2011)の 語り役があります。
100歳以上の元気な高齢者を紹介する10分のドキュメンタリ番組 ですが,PUFFYの「これが私の生きる道」のテーマ曲とともに,ご本人もライフワーク(終生の仕事)として, ご自身が百歳になってもやりたいとおっしゃっていました。

しかし
永井さんの声優としての原点は, なんといっても「ローハイド」(1959-1965)につきます。
テキサス州サンアントニオからミズーリ州セタニアまで3000頭の 牛を運ぶ壮大な西部劇です。

以下は(役職 役名 俳優 吹替え声優)
隊長 ギル・フェイバー エリック・フレミング 小林修
補佐役 ロディ・イエイツ クリント・イーストウッド 山田康雄
コック ウイッシュボーン ポール・ブラインガー 永井一郎

面白いドラマに共通するのが,役のキャラ(性格)が立っている
ということがあります。
元南軍の将校であったボスのフェイバーさんは逞しく頑固で男気
があって統率力にたけ,荒くれカウボーイ達も畏敬する存在。
優男で女に弱くちょっと頼りない軟派な補佐役のロディは 役柄とはいえ,今の硬派なイーストウッドを想像するのは困難。
いつも怒鳴りちらし,見習いのマッシーをボロクソに叱って ばかりいるが剽軽な髭の小男のコックのウイッシュボーンと, 役者がそろっていました。
個人的には,永井さんが高校の先輩ということで, 関心を持って見ていました。
この3人はそろって1962年2月21日に来日しています。

そして
主題歌をあのフランキー・レインが猛々しく吠えるように 歌います。
彼はこのほか
OK牧場の決斗」や「真昼の決闘」のハイヌーン でも有名ですね。
ブロークン(訛り)過ぎて何を言っているのか, ネイティブ(生粋の人)でもそうだったらしいのですが, 迫力と勇壮さは満点でした。

つぎのYouTubeでタイトルバック(題名の背景)に歌が流れます。

このテーマ曲を聴くと, 今でも「血わき肉躍る」状態になるんです。

このドラマは
永井さんの声優としての原点であると同時に, クリント・イーストウッドの俳優としての原点でもあるのです。
これはご両人ともに認めておられることです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です